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現代に残るアンティークジュエリーも、各パーツに分解され、元の形から切り刻まれて指輪やブローチに姿を変えている姿を見てきた身としては、
ジュエリーが時代、生活スタイルの変化とともに、形を変えて生きながらえていくのは、それはまたジュエリーの側面かなとは頭では理解しています。
でも、心の中では、オリジナルの姿を見てみたかったなぁ、リフォーム後の姿がいまいち好みではないなぁという理由で入手しないことも実際多いです。
とはいえ、オリジナルの形ではないからスルーするわけにもいかない品もたまに目に入り、入手してしまうものもあったりします。
今回のペンダントもそのような品の一つですね。
ちょっと磨きすぎじゃねーの?
菊竹梅の文様とペンダントにした時の位置関係というかデザインバランス的にやっぱ帯留というか、横並びじゃないと落ち着かない!
という思いはどうしても捨てきれませんが・・・
まぁしかし、素晴らしいじゃないですかこの意匠
菊と、竹と、梅。それぞれにダイヤモンドがセットされて・・・
翡翠もなかなかに透明感のあるものがセットされていますし、つや消しやミル打ちの金属の質感の表現方法も多彩で。
装身具としてのジュエリーは、ほぼ明治以降欧米から輸入した文化ですが、
帯留は和装ですから、貴金属と宝石を使う素材としては欧米のジュエリーと同じですが(翡翠と言えば主に東洋ですが天然石を使うという意味で)、表現されているものは日本文化を強く感じます。
翡翠は色の濃淡ありますが、割としっかり色もあって透明感もありますよ。
ほんのりグレーがかっている感じもありますが。
内部に、インクルージョンのもやもやした感じもあります。
木の板背景のものはちょっと暗く写りすぎで、黒板背景のものは色の鮮やかさが強調されすぎな感じです。
バチカンはありきたりの、板を曲げただけのものではなく、ダイヤモンドが3石セットされているあたりは、特別な意匠に対するリスペクトは感じられます。
バチカン付近の梅の花ビラのミル打ちは消えてる箇所もあります。
ん~、これも磨いちゃった?
オリジナルが作られた時代は、どうでしょうか?
昭和だと広すぎますね。
昔からのキャリアがある職人さんが、昭和50年代前後?に作ってそう
という印象はありますが、断定的なことは言えません。
刻印は D0.45 のみ
帯留だった時の外した金具に入っていたんでしょうね。
プラチナと思って紹介しています。
納品前には検査します。
メンテナンスの後納品いたします。
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