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2023年6月29日木曜日

エメラルド ダイヤモンド ミル打ち、和彫り Pm 帯留 #VJJ36291 #VJJ肥前屋 昭和ジュエリー



日本で作られたヴィンテージの帯留

エメラルドはインクルージョンあり、めちゃ色が深いという感じではありませんが透明感があり、キリリとした輝きで綺麗ですよ。

ダイヤモンドも綺麗です。
ダイヤモンドが前面に施されているようにも見えますが、一列のみで
あとは彫りなどによってできた面の反射やミル打ちの粒などでも細かい反射が見られます。

枠は手作りだと思います。

ダイヤモンドとダイヤモンドの間の溝も良いですねぇ~
多分、鋳造だとここまでピシッとはならないんですよね。
そのピシッとした線も、正確無比とかいう工業製品的なものではなく、人の手で溝を作っているのだと思いますが、ある意味荒々しいというか、細かく見ていくと荒々しいのですが、もう少し引いてみるとピシッと見えるというか…
うまく言えないのですが、こういう一つ一つが手作りのジュエリーの味わいというか奥行きというかそういう要素になっていて、現代のジュエリーではそういう愛でるポイントが違ってきているのかなと…
現代だと、スペック重視というか
何の石で何カラットとか、どこぞのブランドとか、そういう文字で表現できるような部分に価値が寄っているといいますか、
そうではない価値観の時代の、職人技が盛り込まれたジュエリーです。

側面は、唐草と思いきや直線のジグザグ。まぁ、この辺は作り手のこだわりでしょうねぇ、普通は唐草や、丸いパイプを短くカットしたものを配置して横長の窓を作るとか、そういう感じなのでしょうけれど、あえてジグザグで行きたい。と・・・
ロウ付けの箇所も増えるので手間は増えてるのでしょうけど、手間よりも細工。そういう価値観がこの帯留からはにじみ出ていますね。

時代は、昭和40-50年代?

刻印は Pm(陽刻) 、 E.36 、 0.95(C.95に見えますが、0がうまく打てなかったのだと思います)

仕上げ他メンテナンスの後納品いたします。



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ミキモト あこや真珠 リング #12.8 #VJJ36271 #VJJ肥前屋



ミキモト あこや真珠のリング

あこや真珠の直径は 約8.0㎜
表面に小キズなどあります。

この曲線が何だか良いんですよねぇ~
何故、昔のジュエリーのこの曲線は、硬い金属を柔らかく見せることができるのか?
・・・平面的、直線的ではないんですよねぇ~
立体的で、線の幅の広さも意図的に変えていますね。
例えは、裏側の写真の赤丸の箇所と、青丸の箇所
線の幅を赤丸の方をぐっと細くしてますね。たまたまではなく狙った感じです。
そして、緑丸の方に向かってぐっと太くなっていますが、
これを表から見ると、青丸、赤丸、緑丸に向かって細くなっているように見せていますよね。先端に向かっていたが薄くなっているように見せながらも、裏側は強度を保つという意図もあるのだと思いますが太くなっています。
太いものを薄く見せたり、硬いものを柔らかく見せたり・・・・
昔の職人さんの方がそういう表現に長けている人が多かったのか、時代の好みなのか、その辺についてはまだあまり確信めいた考えはありませんが、
消費者(という呼び方は好きではありませんが)側からの要望の優先順位が高くはなかったから。という事はあるのかな?と・・・
私はあまり制作側の人間ではなくて、むしろ出来上がったあと、しかも一度人の手に渡った後のものを扱う人間ですから、なぜこういう表現が減っていったのかはまだ掘り下げれていないような気もしますが、
まぁ、でも、数十年間のジュエリーのデザインの変化を日常的に目にしているわけですから、やっぱり曲線に対する表現力、金属加工、どう扱ってどう魅せていくかの違いは割と日常的に目にしているわけで、
そういう目線で見ていくと、昔のジュエリーの表現力。硬いはずなのに柔らかそうに見える等の魅力を感じることはよくありますね。
現代のジュエリーはそのまんま硬そうに見えるものが多いですね。
(まぁ、金、プラチナは柔らかい金属ではありますが…)

枠は鋳造だと思います。
鋳造の枠を磨いただけではなくて、そこからやすりなどで削ったとかそういうことはあるかもしれませんね。

時代は、うーん、昭和30年代~50年代前後?平成ってことももしかしたらあるかもしれませんが…

刻印は 貝М(ミキモト刻印) 、 K18(陰刻)

仕上げ他メンテナンスの後納品いたします。



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2023年6月25日日曜日

マベパール 覆輪留めミル打ち 千本透かし リング #17.1 #VJJ36231 #VJJ肥前屋 昭和ジュエリー



日本製のヴィンテージリング
マベパールを覆輪留め。そこにミル打ち、その周囲に和彫り、そしてその外側にミル打ち、
そしてその裏側に千本透かし。
で、アームは面取りされていて、その中央がつや消し加工がなされています。
とまぁ、いろいろてんこ盛りのリングです。

キラキラして素敵ですとか、美しいデザインで云々とかぼんやり直感的にお勧めするというのも良いとは思いますが、何がどう面白いのか?
という事に関して深めていくと今まで見ていたものが違って見えてくるようにはなりますよね。
で、その視点でもって10年、20年品物を見続けていると、
あれ?これって昔は当たり前にたくさんあったものが、最近減ってない?
とか、今の似たようなものとは根本的に作り方が違うね。
とか、いろいろなことに気付かされるわけです。

だからと言って、希少ですよ!とか価値は上がっていきますよ!とかそういう激しい言葉で煽りたいわけではなく。
まぁ、まだ消えてしまったわけではなくコツコツ時間をかけて探していけばまだありますので、ゆっくり時間をかけて何をどう楽しみたいのかを深めてから選んでいくといいコレクションができますよね?
というお話です。
大事なのは、モノそのものではなく、他人の価値観をそのまま受け入れるのではなく、楽しむ「目」をそれぞれがそれぞれの価値観で深めて養っていくことではないでしょうか?

さて、今回のリング
最初に沢山技が入っていると書きましたが、
真珠用の接着剤は使われています。まぁこれは時代的なものもあるのかなと。
使われているからダメ、使われていないからすごいとかではなく、真珠用の接着剤という便利なものが生まれる前の世界の真珠製品は、その後の真珠製品と留め方の発想が根本的に違うよね?その違いが顕著に表れるものが、芯の刺さっていない真珠のリングだったりするわけで、そういうのは現代ではほとんど作られることがないから、そういうのって面白いよね?とかいう話だったりします。
ほとんどの人にとってはどうでもいい話なんでしょうけれども、どうでもいいとは思っていない人がここにいるわけで、やっぱ工程って大事だよね。そこに着目すると面白いよね。ってことは言い続けたくなるわけです。
ちなみに接着剤は丁寧につけられてはいます。
内側のミル打ちは○○の粒的なものではなく、溝がいっぱい入ってる感じですね。
面白いのが、外側も同じ形というわけではなく、外側は凹凸がもう少し浅く、形は歪というかなんというか、こちらも粒って感じではないですけれども、内側の形とは違う形なんです。

マベパールはそのものに表面の凹凸があります(普通あります)、経年の小キズもチラホラあります。

石座は手作り、アームも手作りだと思います。

時代は、昭和40‐50年代前後でしょうか?

刻印は K18(陽刻)

仕上げ他メンテナンスの後納品いたします。



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