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孔雀の帯留兼ブローチ
単体だけ見ると、孔雀なんだな
ですが、
長い間中古のジュエリーに接している者として見た場合、
おぉぉぉぉぉ
って、なります。
下の写真のタイプの変則バージョンという事をまず思いますね。
胸から上は、昔の繊細な細工
羽部分は、地金感、素材感溢れるシンプルなデザイン。
こういうデザインのブローチは他に見た記憶がありませんね~
あこや真珠は結構黄色いです。そして、うっすらピンクがかっています。
経年の劣化をしているものもありますが、肉眼で気になるほどではなく、概ねツヤツヤ綺麗です。
大きめの真珠は裏側を見ると、割と豪快に接着剤がはみ出ています。
何故こういう事になっているかというと、
もともとこの真珠用の接着剤は無色らしいですが、経年により茶色くなっていくのです。
あぁ、このブローチダメな作りのやつだ
と、思わないでくださいね。
この時代の真珠は大抵接着剤ブリッっとはみ出てますので・・・
とはいえ、雑だよね~
という視点は、一方向からしか見ていない視点になります。
上半身部分、胸から上を見てみましょう。
ベビーパールは、接着剤が使われておらず、
極小の爪のみで留められております。
タガネでコン!っと爪を起こして、「クッ」っとパールを留める。
数十年経た今でも緩んでいないんですよね…
この「技」
ジュエリー見るなら、そういうところに気付けると、楽しみがぐぐぐーっと深まっていきます。
このブローチができたのも、いつごろでしょう昭和40-50年代? 50年代前後? といった感じでしょうか?
上半身の細工は熟練の職人さんが、彫り、ミル打ち、石留めを行い
あとは、別の人が羽の部分の真珠を留めたのかな?
とか、そんな想像をしたりもしますね。
接着剤は可能な範囲で除去します。(できなかったらごめんなさい)
仕上げ他メンテナンスの後納品いたします。
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