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日本製のヴィンテージリング
マベパールを覆輪留め。そこにミル打ち、その周囲に和彫り、そしてその外側にミル打ち、
そしてその裏側に千本透かし。
で、アームは面取りされていて、その中央がつや消し加工がなされています。
とまぁ、いろいろてんこ盛りのリングです。
キラキラして素敵ですとか、美しいデザインで云々とかぼんやり直感的にお勧めするというのも良いとは思いますが、何がどう面白いのか?
という事に関して深めていくと今まで見ていたものが違って見えてくるようにはなりますよね。
で、その視点でもって10年、20年品物を見続けていると、
あれ?これって昔は当たり前にたくさんあったものが、最近減ってない?
とか、今の似たようなものとは根本的に作り方が違うね。
とか、いろいろなことに気付かされるわけです。
だからと言って、希少ですよ!とか価値は上がっていきますよ!とかそういう激しい言葉で煽りたいわけではなく。
まぁ、まだ消えてしまったわけではなくコツコツ時間をかけて探していけばまだありますので、ゆっくり時間をかけて何をどう楽しみたいのかを深めてから選んでいくといいコレクションができますよね?
というお話です。
大事なのは、モノそのものではなく、他人の価値観をそのまま受け入れるのではなく、楽しむ「目」をそれぞれがそれぞれの価値観で深めて養っていくことではないでしょうか?
さて、今回のリング
最初に沢山技が入っていると書きましたが、
真珠用の接着剤は使われています。まぁこれは時代的なものもあるのかなと。
使われているからダメ、使われていないからすごいとかではなく、真珠用の接着剤という便利なものが生まれる前の世界の真珠製品は、その後の真珠製品と留め方の発想が根本的に違うよね?その違いが顕著に表れるものが、芯の刺さっていない真珠のリングだったりするわけで、そういうのは現代ではほとんど作られることがないから、そういうのって面白いよね?とかいう話だったりします。
ほとんどの人にとってはどうでもいい話なんでしょうけれども、どうでもいいとは思っていない人がここにいるわけで、やっぱ工程って大事だよね。そこに着目すると面白いよね。ってことは言い続けたくなるわけです。
ちなみに接着剤は丁寧につけられてはいます。
内側のミル打ちは○○の粒的なものではなく、溝がいっぱい入ってる感じですね。
面白いのが、外側も同じ形というわけではなく、外側は凹凸がもう少し浅く、形は歪というかなんというか、こちらも粒って感じではないですけれども、内側の形とは違う形なんです。
マベパールはそのものに表面の凹凸があります(普通あります)、経年の小キズもチラホラあります。
石座は手作り、アームも手作りだと思います。
時代は、昭和40‐50年代前後でしょうか?
時代は、昭和40‐50年代前後でしょうか?
刻印は K18(陽刻)
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