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ありそでなさそな昭和のあこや真珠のリング
ルビー、エメラルド、サファイアのメレ石もセットされております。
エメラルド1石爪のあたりが欠けちゃっています。
エメラルドは欠けちゃうんですよね~
というか、この箇所の爪は緩んでいないのでセットした時点で欠けていたっぽいようにも思います。もしくは、後で締めなおしているか…
こういうマルチストーンのジュエリーの面白いところは、一度にいろんな宝石を楽しめるというのは当然といえば当然なのですが、
もう一歩踏み込んでみると、その時代に流通していた宝石を見れるというところですね。
この色のサファイアのメレ石、このカットのエメラルドのメレ石。現代だとちょっと雰囲気変わってくるんですよね。
その時代に流通していたものがギュッと指の上に集まっている。
と、考えるとそれまた楽し
といった感じでしょうか?
ジュエリーの楽しみ方は単にキラキラしてる~ ではなく、いろんな角度から楽しめるとより楽しくなりますね。
写真はちょっとギラつきすぎているものがあります
あこや真珠に大きなダメージはありません。
写真で見るとギラついているものもありますが、実物はもう少ししっとりしている印象です。
色も写真ほどの黄色感はありません。
あと、真珠を固定するための接着剤が結構はみ出ています。
これは、この時代の真珠ジュエリーあるあるですね。
当時は無色だったんでしょうけど、月日が経って褐色になっているので、仕事が雑っぽく見えるのが残念ですが、その時代においての普通の工程であって、このリングに限ったことではないですね。
それを考えるとミキモトさんは昔も丁寧に仕事しているなぁと思いますね。
可能な範囲で除去していただくお願いはしますが、あまりそこにこだわってメンテナンスに費用かけすぎるよりはそもそも上から見えない箇所なのでそこまで時間かけすぎない程度でお願いしようと思います。
枠自体もめちゃくちゃすごいとかそういう感じでもありませんからね。
枠は、石座は鋳造でそこに金線やリングや唐草をロウ付けしていったように見えます。
唐草は平面の板をロウ付けしているだけのように見えますが、先端を見ると薄くなっていますのでやっつけ仕事観というよりはちょっとした飾りへの意識も感じられるようなところもあります。
面白いですよね。こんな小さな部分に職人さんの思考が見え隠れしているのは。
時代は、どうなんでしょう。昭和40‐50年代前後でしょうか?
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